2020/06/16

MR9(H-D) 電池の代替電池

左:スペーサー+LR44
右:MR9(H-D)電池
  かつてフィルムカメラで用いられていた水銀電池が入手不可能になって久しい。水銀電池はアルカリ電池に比べ安定した電圧と、長寿命のためカメラの電源としてよく用いられていた。水銀毒性が問題になり、1995年には製造が打ち切られた。
 当時まだ水銀電池を用いる中古カメラにとっては死活問題だったため、酸化銀電池を使うアダプターも発売されていた。
 以前、「HM-N(NR52)型代替電池作った」というのを公開した。あれはNR52電池を2個使うカメラ用だった。
スペーサーには通電用に2㎜幅のアルミ
テープを巻いた。ショートに注意すること
minolta HI-MATIC 7s はMR9電池1個を使うカメラであり、偶然露出計が生きていることが判明したため、急遽代替電池が必要となった。
 以前見た参考元※の記事を見て、LR44アルカリ電池を代替電池にするためのスペーサーとなる水道パッキンを購入した。このパッキンをLR44にはめれば、幅、形状がほぼ同じになるが高さが1 ㎜ほど足りない。ただしその差は電池接点の調節で吸収できる程度だ。
 HI-MATIC 7sで使用するために、スペーサーに2㎜幅のアルミテープを巻いた。HI-MATIC 7sの電池室は、構造上+極をMR9(H-D)電池の出っ張りから電池蓋経由でカメラ本体に接地させているため、通電させるには電池蓋と+極をつなぐ必要があったからである。アルミテープの代わりに蓋と電池の間にアルミ箔を詰める方法もある。パッキンのスペーサーは手軽に出来るので試してみるといい。

今回のスペーサーについては、以下のHPの記事を参考にしました。
※参考元:「水銀電池 "MR9(H-D)" の代替手段について

2020/06/01

minolta HI-MATIC 7s

今日のジャンク品は……

minolta HI-MATIC 7s
絞りとシャッターにある「A」を矢印に
合わせると自動露出となる。
EV表示窓の下にあるV表示レバー
はセルフタイマーである
レンズ鏡胴下部には感度設定レバー
OFFにすると電源が切れるらしい
 1966年に発売された「ミノルタ ハイマチック 7s」。レンズはMINOLTA ROKKOR-PF 、45 mm F 1.8、最短撮影距離は0.9m、F値は F1.8~F22 。シャッター速度はB、1/4~1/500秒のSEIKO-LAシャッター、X速度は1/30秒である。感度設定はISO25~800。非連動式内蔵露出計を持ち、動作範囲はEV5.7~17、自動露出機能を持つ。マニュアル時は非連動型の露出計として動作し、ファインダー内表示のEV値に合わせて絞りとシャッター速度を決める必要がある。ファインダーはブライトフレーム式連動距離計、近距離パララックス補正機能がついている。電源にMR9(H-D)水銀電池を 1個使用する。一部サイトにシャッター優先EE機能があると記載しているが、説明書にその記載はない。
 本機は製造から50年近く過ぎ、ファインダーに曇りとフィルム室内のモルトの劣化が見られるが、シャッター、絞りは正常に動き、レンズのカビもわずかである。ただし液漏れによる電池室の損傷があったため、当初露出計、EEは動かないと思っていた。電池室の錆と汚れをできるだけ取り除き、代替電池を入れてみると露出計、EEともに動作した。正しいシャッター速度が出ているかはわからないが、嬉しい誤算だった。底面内部の腐食状況を見たかったが、余計なことをして故障させたくないので今はそのままにしている。
 フィルム感度設定値に「OFF」が存在する。露出計の電源OFFスイッチと思われるが、よくわからない。
 45 ㎜ F 1.8は標準レンズとして人の目の視角に近く、自然な写真が取れ、レンズも小さく作れるとして一眼レフ用も存在した。28 mm以上の広角レンズが一般的になっている現在では扱いにくいかもしれない。
 ちなみに本機の購入理由は本体より錆に埋もれていた電池の方である。結局意味はなかったのだが。

Kenko DSC880DW

今日のデジカメは……  Kenko DSC880DW (ケンコー・トキナー 旧製品ページ DSC880DW ) 設定画面は普通だけど 選択、決定の操作が独特  2013年発売の「ケンコー DSC880DW」。有効画素数800万画素、レンズは固定焦点式、35 mm換算で 14 mm...