2022/02/25

東郷堂 Meispii Echo-J

今日のジャンク品は……
東郷堂 Meisupii Echo-J 
裏紙の数字読取窓と
ファインダー
 Meisupii(メイスピー)は昭和初期~戦後のカメラメーカー、東郷堂のブランド名である。トーゴーカメラとも呼ばれ、入門用の廉価なカメラも販売していた。Web上に情報がまったくないこの「Echo-Jは、おそらく昭和30年代に売られていたものと思われる。
 使用するフィルムはボルタ判。ボルタ判とは一言で言うなら120フィルムの35 ㎜版である。使用方法も120フィルムに準じているため、実際の撮影ではフィルムを巻き取るための空スプールが必要である。
フィルム室に残されていた
ボルタフィルム
 レンズは単玉のNEW MK LENS 50 ㎜ F8、最短撮影距離は不明、おそらく1.5 m前後か。画面サイズは24×36 mm(ライカ版)、収差補正のためにフィルムガイド面は湾曲している。ファインダーは素通しのガラスファインダー。シャッターは豆カメラと同じB(バルブ)、I(インスタント)の2種類。巻き上げと非連動でチャージも不要のため、何度もシャッターが切れる。シャッター速度は不明、おそらく1/50~1/100秒くらいだろう。絞りは5枚の虹彩絞りでF8「DULL」,11,16「BRIGHT」の位置に目盛りが記されているシンクロはコード式、フィルム送りはノブ式で赤窓(実際は緑窓)による数値読み取り式である。
左の巻き戻しノブに見えるものは
軍艦部を固定するねじ
 カメラの状態はモルトの経年劣化、ねじのゆるみはあるものの、外装に大きな傷は見られない。レンズやファインダーの曇りは少なく、絞りも動作する。故障個所はシャッター不良により常時バルブ撮影になることと、シンクロ接点不良である。修理できそうだが、実用性はないので飾るだけなら直す必要はない。
 購入時点で撮影済みのボルタ判フィルムと空スプールがフィルム室内に残されていた。ボルタ判フィルムの実物を見たのは初めてである。実物のフィルムと空スプールが残されていることはめったにない。スプールが2本あれば裏紙を120フィルムから切り出し、35mmフィルムを流用すれば自作も可能で実際に自作する愛好家もいる。モノクロフィルムと現像タンク、現像液類があれば自家現像も可能である。
撮影済みのボルタ判フィルム
と空スプール
 造りはチープながら金属製ボディとレトロなデザインは、在の安価なプラ製カメラより所有欲を満たしてくれるカメラである








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2022/02/22

Panasonic LUMIX DMC-FX01

今日のデジカメは……
Panasonic LUMIX DMC-FX01-S シルキーシルバー
背面液晶は大型の2.5型
 2006年に発売された「Panasonic LUMIX DMC-FX01」。有効画素数 600万画素、レンズはライカDC VARIO-ELMARITレンズ、35 mm換算で 28 ~ 102 mmに相当する 3.6倍ズーム、F値はF2.8~F5.6。最大4倍のデジタルズームを搭載する。電源に専用充電池 DMW-BCC12 を使用する。記録媒体は2GBまでの SDカードに対応する。このデジカメもCCD内部にゴミが侵入していたため分解・清掃済である。従来35mmから始まるレンズ構成であったが、本機は広角側が28mmとなった。
軍艦部はLUMIX共通仕様で
大きな変化はない
 広角側を広げると望遠側が短くなりがちである。本機はズーム倍率を3.6倍とすることで望遠側も102 mmまで確保した。広角側のF値は2.8を維持、ズーム倍率が上がった望遠側のF値は5.6と暗くなった。これを否定的にみるレビューも散見するが、35mmフィルムコンパクトカメラでは望遠側のF値が8より暗いレンズが一般的であった。そのことを考えればまだ明るいレンズである。一方でフィルムに相当する撮像素子は小さく、それ故に手振れの影響が画像に大きく影響するので、たとえ手振れ補正機能があってもF値が明るいレンズがいいのは確かである。



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2022/02/18

SEKONIC ZOOM METER L-228

今日のジャンク品は…… 
SEKONIC ZOOM METER L-228
セコニック70周年記念特設サイト内
右側面上部にズームリング、
下部にダイヤル目盛
 1968年に発売された「セコニック ズームメーター L-228」。測定方式は2段階切り替え可能な反射光式。受光素子はCdS、受光角は8.2~28度(35 mm換算で300 ~ 85 mm相当)。測定範囲はEV3~17(低感度と高感度の境はEV11)、ISO(ASA)目盛は0.1~16,000、絞り目盛はF1~32,シャッター目盛は64 秒~1/1000秒。電源はH-D(MR9)水銀電池 2個。
背面には接眼部と
受光感度切り替えボタン
 単独露出計には入射光式と反射光式があるが、L-228は反射式露出計である。一般の露出計が主に広角域を測光するのに対し、この露出計は受光部にズーム機能を組み込むことで中望遠~超望遠レンズの画角に合った露出値を求めることができる。また受光角は8.2度のスポット露出計としても使用できる。
 本体正面には受光部、電源/BC (Battery check)ボタンがある。レンズ下部にある白い部分はファインダー内表示用採光窓である。
右側面に、ズームリングと露出ダイヤル目盛が設置、受光部で読み取ったEV値をダイヤルの三角に合わせることで最適なシャッター速度と絞りの組み合わせを決定する。電池ボックスは左側面である。背面には接眼部と受光感度の切り替えボタンがある。
 電源はH-D(MR9)水銀電池の代わりに、LR44電池+スペーサー2個で代用することで動作確認した。ただし動作電圧がわずかに高いため、機器の寿命を早めることと、露出値がずれる点に留意しなければならない。












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2022/02/14

Panasonic LUMIX DMC-FX7

今日のデジカメは……
Panasonic LUMIX DMC-FX7-S シルキーシルバー
2.5インチの大きい背面液晶は見やすい
反面、ボタン類は少々小さめに
 2004年に発売された「Panasonic LUMIX DMC-FX7」。有効画素数 500万画素、レンズはライカDC VARIO-ELMARITレンズ、35 mm換算で 35 ~ 105 mmに相当する 3倍ズーム、F値はF2.8~F5.0。最大4倍のデジタルズームを搭載する。電源に専用充電池 DMW-BCB7 を1 本使用する。記録媒体は2GBまでの SDカードに対応する。単三乾電池とほぼ同じ高さでかなりコンパクトである。しかも背面液晶は2.5インチと十分な大きさで、画像の確認がしやすい。
LUMIXの軍艦部はほぼ統一されている
 モードダイヤルはダイヤルの一部が露出するタイプ、エンドレスで回らない仕様。手振れ補正モードはmode1とmode2の2種類、通常はmode2でいいだろう。本機にはSDカードいっぱいまで撮影するフリー連写モードがあり、書き込み速度にも依存するが、最高7枚/秒の連射ができる。このモデルはバッテリー容量が少ない欠点があり一つがといわれていた。今回購入した2台はどちらもCCD内にゴミの混入が見られた(ズーム時に黒い影が映りこむ)。フラッシュコンデンサによる感電に注意しながら、CCD固定ねじを外して数mm持ち上げ、エアダスターを軽く噴いてごみを除去した。CCD内部へのゴミ混入は分解清掃になるため、自信がなければレタッチで除くことをお勧めする。

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2022/02/07

Panasonic LUMIX DMC-LC70


今日のデジカメは…… 
Panasonic LUMIX DMC-LC70 シャンペンシルバー
モードダイヤルは軍艦部ではなく背面
人によりこの位置は使いにくいかも
 2004年に発売された「Panasonic LUMIX DMC-LC70」。有効画素数400万画素、レンズはライカDC VARIO-ELMARITレンズ、35 mm換算で 35 ~ 105 mm相当の3倍ズーム、F値は2.8~4.9。最大3倍のデジタルズームを搭載する。電源は単3形電池(AA)を2本使用する。記録媒体は512MBまでの SDカードに対応する。レンズの光軸線上の位置に配置した光学ファインダーと軍艦部のわずかなドーム形状は「DMC-LC20」の名残を感じさせる。手振れ補正機能はなし。正面写真ではコンパクトに見えるが実際は厚みが結構あり、薄いデジカメに見慣れた目にはずんぐりした印象を与える。
後継機の「
意外に厚みがある
DMC-LS1
」は、手振れ補正機能の搭載、画像エンジンの改良に加え、本体の厚みもスマートになっている。背面にモード選択ダイヤル、十字キー、各種ボタンがあり、それぞれのサイズはやや小さめである。電源スイッチはLUMIXではおなじみのスライド式である。
 このデジカメはコロコロした体形がかわいらしいデジカメである。




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Kenko DSC880DW

今日のデジカメは……  Kenko DSC880DW (ケンコー・トキナー 旧製品ページ DSC880DW ) 設定画面は普通だけど 選択、決定の操作が独特  2013年発売の「ケンコー DSC880DW」。有効画素数800万画素、レンズは固定焦点式、35 mm換算で 14 mm...