「デジカメのレンズを35 mm換算する方法について」
どのように換算しているかあまり記載がないのでまとめてみた。
・レンズの焦点距離を「35mm換算」する理由
デジカメが普及する前、35mmフィルムは一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、レンズ付フィルムなどで事実上の標準フィルムだった。他に「110フィルム」「APSフィルム」「120フィルム」等のフィルムを使うカメラのレンズも、レンズの焦点距離を35mmに換算して説明されていた。「35mm換算」することは、以前からおこなわれていたのである。
しかしデジカメの時代になると「35mm換算」はより重要度が増す。フィルムに比べ撮像素子のサイズは小さく、機種ごとに撮像素子の大きさにも差がある。同じ焦点距離のレンズでも撮像素子が変われば写る範囲も変化する。レンズの焦点距離だけでは判断できないのである。そのため「35mmレンズの場合、何mmのレンズに相当するか」を統一基準として提示しているのである。
・ 「換算倍率」を求める
「35mm換算」するには対角長が必要である。対角長は三平方の定理(ピタゴラスの定理)から算出できる。35mmフィルムの場合、対角長は約43.3mmになる。
「換算倍率」は35mmフィルムの対角長を撮像素子の対角長で割った数値である。
主な撮像素子の対角長と倍率を表に示す。
・ 「35 mm換算値」を求める
換算倍率が計算できれば、レンズの焦点距離と掛け合わせることで35mmレンズ換算値が求められる。ただしカタログ値と異なる場合があるので注意してほしい。この差は「総画素数」と「有効画素数」の差から生じる。「有効画素数」の大きさまではわからないので、表の対角長は「総画素数」の大きさから算出している。また35mm換算値をレンズの焦点距離で割った値と表の換算倍率から、使用されている撮像素子の大きさが推測できる。実際に計算することはないが、知っておくといいだろう。
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