2022/03/01

KING Style Scope

今日のジャンク品は…… 
KING Style Scope
上が対物鏡筒
下は接眼鏡筒(顕微鏡)
 「KING Style Scope」は万年筆サイズの望遠鏡兼顕微鏡である。発売元は株式会社 浅沼商会(会社HP)。このStyle Scopeの前身はニッカカメラの「NICCA StyleScope」であり、販売元変更に伴い「KING StyleScope」として発売されたものである。鏡筒は2分割構成であり、接眼鏡筒と望遠鏡時の対物鏡筒に分かれている。大きさは最大直径15 ㎜、長さは接眼鏡筒110 ㎜、 対物鏡筒105 ㎜、収納時145 ㎜である。
顕微鏡として使う場合は
このように使用する
 顕微鏡としては単眼式で倍率は50倍、自然光採光式、倒立像である。使い方は接眼鏡筒のみ使用し、斜めにカットされた採光部を光源方向に向け、対物側の鏡筒先端部を観察物に接触させる。ピントは先端部分が触れている平面上に固定されているので、ピント合わせは不要である。解像度は甘いが倍率を考えれば許容範囲内といえる。最近のものは先端部が透明のプラスチック製で光量を確保するが、これは先端部まで金属製であり、光量不足で暗くなりやすい。日光が十分当たる環境ならよいが(日光を直視しない)、それ以外ならLEDライト等の補助光源が必要である。
望遠鏡として使う場合は
このよう伸ばして使う
 望遠鏡としての使用は対物鏡筒と組み合わせる。使用時の長さは190㎜前後まで伸ばす。対物レンズ径は10mm、倍率は10倍、正立像、最短距離は1.2m程である。望遠鏡として使う際は対物鏡筒を伸ばして観察対象に向け、鏡筒の長さを変えてピント調節を行う。正立像であることから望遠鏡というより単眼鏡である。実用性は色収差の影響が見られ、顕微鏡より解像度も低めである。このような兼用道具は妥協点をどこにもってくるのか難しいところではある。
 子供の頃、雑誌の裏表紙に乗っていた怪しげな通販商品に似たものが載っていた気がする。あの頃買っていたらどんな感想を持ったのだろうか。







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